2021年02月24日(水)

先代社長とタバコ

 去年10月にタバコが値上げされました。私が愛煙している銘柄はセブンスターで、510円から50円も一気に上がり1箱560円!吸い始めた時には200円位だったように思います。それから比べると随分と贅沢な嗜好品になった感があります。

 去年多くの方々に見送られ旅立たれた弊社先代社長、井口榮一も以前はタバコを吸っていました。15年くらい前にはキッパリと止めておられましたが、お酒は毎晩の様に飲みに出かけられ、私も度々ご一緒させていただきました。酒の飲み方、お店やそこに集う飲み仲間とのお付き合いの仕方など仕事以外の事も沢山教わりました。
夏に行われた葬儀の会場には沢山の想い出パネルが飾られていました。その中の一枚に、ある飲み屋さんのカウンターで煙をくゆらせ一服している先代の写真がありました。煙の立ち上がり方、旨そうな表情、戦士の休息というか、一仕事終えた後の男の渋さ、貫禄がにじみ出ていて、「あー俺も社長のように格好よくタバコを吸えるようになりたい!」と心から思ったものです。

 思えば、先代は身体の事を気づかいタバコを止め、晩年までお酒を楽しむことを選んだのでしょう。私はお酒も大好きで、どちらかを止める人生なんて考えられません。
虫のいい話ですが、できれば一生旨い酒を飲み続けたいと思っています。
そう言えば先代はヘビースモーカーではなく、ここぞ、という時に嗜んでおられたと思い出します。だからこそ毎晩のようにあんなに豪快に飲み続けられたのでしょう。

私にはそんなに吸いたくないのに火をつけて2回くらい吸って捨ててしまう癖があります。これを止めて、ここぞ!という時に至福の一服を嗜む事にします。友人に、お酒を飲むときだけタバコを吸う人がいます。日頃頑張っている自分へのご褒美のつもりだそうです。私もいずれはこうなりたいと思っています。節煙をすれば、体にも少しはいいだろうし、両方の美味さが倍増する気がします。生きているかぎりお酒とタバコを楽しむためにも頑張ります。そしていつの日か訪れる最期の日には、「なんもない奴だったけど、酒とタバコの似合う楽しい奴だったね」と送って貰えるように、そしてその時、斎場には、やはり渋くタバコを燻らせている自分の写真が飾られているといいなぁ…

文責:永松英樹