2018年02月19日(月)

~となり~

 後悔のない満足のいくお別れとは、どんなに果てしないテーマでしょう。
愛する人とのお別れに、日々寄り添っている私たちには、遥か彼方の事のように感じます。

 人として生まれた日から、いつか来るとわかっているお別れの日、無くしたものの大きさと二度と戻らない日々を悲しみと共に振り返るその日が訪れることは、葬儀社である私達にとって本当に胸を痛める時でもあります。
当社に何十年も勤めるベテランが、赤い目をして帰ってくる日があり、心配して様子を聴いてみると、「お客様の前ではどんなに涙を堪えられても、ご葬儀が終りご自宅へ御遺骨をご安置した帰りの車の中で、ホッと胸をなでおろすと同時に、故人様、ご家族様への想いが溢れてだして仕方ないのだよ」と、ひっそりと教えてくれました。

 健康に生き、日々の生活に追われていると愛しい人の大切さを振り返ることはとても難しく、私たちは葬儀の時だけの関わりだけでは伝えきれないその貴重さを知って頂く為に人生の設計のお手伝いができる葬儀社を目指してゆこうと決めました。 毎日の生活を守り金銭の不安に悲しみや想いが追いやられてしまわないよう、継続的に皆様に寄り添い続けられるようにと保険の取り扱いを開始いたしました。地域を愛し寄り添うために四季折々の行事やイベントをもって皆様と関わり、そしていつか来る別れの日に少しでもお力になるために、人として葬儀社として日々研鑽を積んでいます。

 この地域に根付き半世紀以上が経ちました。私たちの心にいつも変わらずあるのは、「皆様が朗らかな人生を歩み、いつか大きな悲しみを迎えた後にも、朗らかな笑顔を取り戻していただくためにどんな努力も惜しまず関わっていきたい」という思いです。どうか私達に皆様の長い人生の隣を歩かせて頂ければ幸いです。

文責:市川愛華