3月に入社した私は、当初電車通勤でしたがコロナウイルス感染予防対策として会社より許可を頂き、今は自転車通勤をしています。
 感染予防はもちろんのこと、通勤時間が短縮でき、運動不足の解消にもなっています。通勤経路である公園を通る際は、春先には桜、初夏には新緑と四季折々の季節を感じることが出来ます。私にとっては「災い転じて福となす」、とても有意義な通勤となっています。

 ある日通勤途中の交差点で青信号が点滅し始めた時、横断歩道の向こうから子ども達が走ってくるのが見えました。一人が走り出し、続けて二人、三人と走り出します。危ないなあ、転んだり、ぶつかって怪我でもしたら大変だ!と思い、私の前に来た子どもに「走って渡ると危ないよ!」と注意しました。その子は突然の言葉にビックリした様子で何も言わず行ってしまいました。
 私の子どもの通う小学校では、保護者が交代で行う「旗出し」という係があります。旗出し係が信号機の無い横断歩道で声がけをしながら子ども達の通学の安全を見守り、騒いでいたり、車道に出て歩いている子がいれば注意をします。
 思い返すと私の子ども時代にも近所にうるさく注意してくれるおじさんやおばさんがいました。そういった方々のおかげで今の自分があるのかもしれません。子ども達の安全を守るのは、保護者やその地域の大人達の責任だとあらためて強く思い、自転車通勤は電車通勤では感じなかった地域との接点がより身近なものだと実感させてくれました。

 井口葬儀店では地域の方々への感謝と交流の場として、納涼祭や餅つき大会を行っています。今年はコロナウイルスの影響で実施出来ていませんが、先輩から地域の多くの方々に遊びに来て頂いていると聞いています。また、子ども110番の家にも登録していて、子ども達も気軽に遊びに来たり、トイレを借りに来たりしています。
 そういった社風を持つ会社の一員として、地域の子ども達の安全を見守り、通勤中だけでなく、危ない時や注意が必要な時は、必ず「声がけ」をしようと改めて決意しました。そして、いい意味のうるさくお節介な人を極められる様に成長していきたいと考えます。
 それが仕事に於いて、お客様に寄り添う力の糧となると信じています。

文責:加藤洋一