国分寺通信

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~絆~

 令和8年1月31日、無事に父の三回忌法要を営むことができました。
仲良しだった伯母も昨年亡くなり、参列予定だった叔父さん家族も、叔父さんが年明けに倒れられて参列はかなわず、母と私と弟家族の6人の三回忌でした。

 無事に法要が終わり、会食の席のことです。一番下の姪っ子が「ねぇおばあちゃん、私の首元見て、寂しいでしょう…」と言いながら何か企んでいる顔をしています。
聞けば、弟の奥さんの実家では、女の子が二十歳になると祖母か母親から真珠のネックレスが贈られるそうです。どうやらそのしきたりを永松家に頼んでいるのです。

 母は「嫌よぉ、なんで私が?ママやグランマに買って貰いなさいよ!それにあなた二十歳になるの来年じゃない!」と明確に断っていました。
「私はおばあちゃんに買って貰いたいんだもの~お・ね・が・い!!」
「ダメ!嫌です!!」としばらく応酬が続いていましたが、ついに母が根負けして買いに行くことになりました。
その後、お店に移動してネックレスの値段を聞いた母はビックリ仰天。「一番安いのでお願いします!」それでも十数万円はします。「ねぇ、おばあちゃ~ん、この真珠のイヤリングもいいでしょうぉ~」と数万円はするのを更におねだりする姪っ子。「ダメに決まってるでしょ!こんなに高いとは思わなかったわ、ちょっとあなた、分割払いでお願いね!」とむくれながらお会計をしていました。
 家に帰ってからも「あんなに高い物を買わされるなんて…もう今月から家計が大ピンチだわ、あんた半分助けなさいよ」と何度も私に繰り返していました。
父が遺してくれた財産を大切に思っているからこその言葉なのでしょうが…。

 私はふと、二十歳になった孫たちへ渡そうと父が生前にしたためていた手紙の存在を想い出し、父の書斎を探すと机の引き出しにちゃんとしまってあります。母に見せると、「そうね、この手紙も最高のプレゼントになると思うわ、そう言えば私も二十歳の誕生日に、母に真珠のネックレスを買って貰ってたのよ…あの時は言い過ぎちゃったかしら」と反省しながらも、在りし日の家族との想い出が蘇ったのか涙ぐむ母と一緒に、夫婦の絆、家族の絆が増々強まっているのを感じる私でした。以来、来年の孫の誕生日を楽しみに待つ優しいおばあちゃんに戻ってくれました。素敵な手紙を遺してくれた亡き父に感謝の思いでいっぱいです。私は安堵しながら、結局自分も払わされたお金の半分でもいいから「戻ってこないかなぁ~お・ね・が・い!」と淡い期待を抱いています。

文責:永松 英樹

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