
国分寺通信 Blog
# 国分寺通信
~世界一の母~
5月の第二日曜日は母の日です。毎年、息子夫婦からお酒や小物、娘からは「頑張ってるよ。産んでくれてありがとう」とメッセージが届きます。気にかけてくれることがとてもありがたく感じられ、母の日と誕生日のある5月はお正月やクリスマスよりも楽しみで、また母との繋がりを強く感じる季節でもあります。
私と息子は同じ誕生日。息子の誕生を待つ10ヶ月と私が母のお腹にいた10ヶ月は同じ季節で共通しています。妊婦で過ごした期間が重なる事で初めて母の気持ちに気づく事ができたのかもしれません。真夏に汗だくになりながら通院する大変さや風邪をひかないように乗り越えた冬、そしてもうすぐ生まれてくる我が子に会えることを楽しみにしていた桜の季節。不安もありながら子供の誕生を心待ちに過ごした心境は、きっと母も同じだったのではと想像すると感慨深いものがあります。働き者でよく笑い、食べることが大好きな母はどんな時でも信じて応援してくれる私にとって世界一の母でした。
その母も昨年他界し、もうすぐ一周忌を迎えます。今でも、もう一度会いたいと思えば涙がこぼれ、母の好物のお饅頭を見かける度に胸がしめつけられます。面会の度に繋いだ手にはもう触れる事はできませんが、どんな時も側で見守ってくれている私専属の守り神「母」は今でも心強い存在です。
母は最後に葬儀者の私に多くの事を学ばせてくれました。葬儀は故人を偲ぶ大切な時間であり感謝を伝える場所である事。葬儀社のスタッフの心配りや何気なくかけてくださる言葉に何度も救われた事。急な人数変更の際も料理や車両の手配など見えない段取りの配慮により家族が不安なく落ち着いて見送れた事など。母は「あなたの仕事は尊く大切な役目を担っているのよ!頑張ってね」と応援してくれているようでした。ご遺族様が安心して故人様を送り出せるよう、これまで以上に細やかな心配りを大切に、葬儀後の追善供養や事後手続きのご案内など知識を広げお手伝いさせて頂くことで、ご遺族様の心の拠り所となれるよう誠実に務めてまいります。
来月の命日には祭壇にも飾ったひまわりを「世界一のお母さん いつも見守ってくれてありがとう」と気持ちを添えてお供えしてきます。
文責:笠柄 君予