用語集 Glossary
# 葬儀の種類・形式
無宗教葬とは?自由葬との違い・流れ・注意点をわかりやすく解説
「故人らしい見送り方をしたい」と願う方が増えています。無宗教葬はそんな想いに応える葬儀の形式として、近年多くの方に選ばれています。
無宗教葬(むしゅうきょうそう)とは
無宗教葬とは、仏式や神式・キリスト教式といった特定の宗教の儀式や作法に縛られることなく、故人や遺族の意向を大切にしながら自由に執り行う葬儀の形態です。「無宗教葬儀」や「自由葬(じゆうそう)」とも呼ばれており、これらはほぼ同じ内容を指す表記ゆれとして広く使われています。
従来の葬儀では、僧侶(そうりょ)による読経(どきょう)や戒名(かいみょう)の授与が一般的でしたが、無宗教葬にはそのような決まった形式がありません。その分、音楽や映像の演出、故人ゆかりの品の展示、参列者によるメッセージの朗読など、故人の個性や生き方を反映した多彩な内容を取り入れることができます。宗教的なしきたりよりも「その人らしさ」を大切にしたいと考える方に選ばれている葬儀の形です。
由来・背景
日本では長らく仏式葬儀が主流でしたが、1990年代以降、宗教離れや個人の価値観の多様化が進むにつれ、形式にとらわれない葬儀を望む方が少しずつ増えてきました。核家族化が進み、菩提寺(ぼだいじ)との関係が薄れた家庭も多くなったことで、「自分たちの手で、自分たちらしく送りたい」という気持ちが自然に広がり、無宗教葬は葬儀の選択肢のひとつとして社会に定着しつつあります。
式の流れの一例
無宗教葬には決まった進行の形式はありませんが、一般的には次のような流れで執り行われることが多いです。
- 開式のことば — 司会者が式の始まりを告げます。
- 故人の紹介・映像上映 — 生前の写真や映像を通じて故人の歩みを振り返ります。
- 献花(けんか)または献奏 — 参列者が花を手向けたり、生前好きだった音楽を流したりします。
- 弔辞・メッセージ朗読 — 縁のある方からの言葉を届けます。
- お別れの時間 — 棺(ひつぎ)への花入れなど、最後のお別れを行います。
- 閉式のことば
- 出棺(しゅっかん)
演出の内容は遺族が自由に組み合わせることができるため、故人の趣味や人柄が伝わるオリジナルの式を作ることができます。
知っておきたい注意点・ポイント
無宗教葬を検討する際には、いくつか確認しておきたい点があります。
用語の定義を確認する
「無宗教葬」「無宗教葬儀」「自由葬」は呼び名が異なるだけで指す内容はほぼ同じですが、葬儀社や地域によってサービスの内容や含まれる演出に差がある場合があります。依頼前に具体的な内容をしっかり確認しておくと安心です。
菩提寺との関係を事前に整理する
菩提寺(ぼだいじ)がある場合、無宗教葬を選ぶと納骨(のうこつ)を断られるケースがあります。先祖代々のお墓への埋葬を希望している場合は、事前に寺院へ相談し、双方が納得できる形を確認しておくことが大切です。
進行・演出は自分たちで決める必要がある
自由度が高い反面、式の流れや演出のすべてを遺族側で考える必要があります。関係者間でしっかり話し合い、準備に余裕をもって進めることが、故人を心を込めて送り出すための鍵となります。
まとめ
無宗教葬(自由葬・無宗教葬儀)は、故人らしさを大切にできる自由度の高い葬儀の形です。一方で、進行や演出を自分たちで決める必要があるため、事前の準備と関係者間の合意が何より大切になります。
「どんな式にすればよいかわからない」「菩提寺への相談はどうすればよい?」など、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。故人とご家族にとって、心に残るお別れができるよう、一緒に考えさせていただきます。