2023年01月07日(土)

~意義のある送り方~

昨年、父の三回忌を
迎えることができました

父が他界してから
猫を飼っていた母の暮らしに犬が加わりました
やはり父のいない生活に寂しさを覚えたのでしょう
息子の私はあまりにも無力です

驚いたのは
父の写真や、肖像画が
寝室やリビングに飾られるようになったことです
気丈に見受けられる母ですが
やはり喪失感は、私の想像を超えるものがあり
悲しみは今も変わらずに続いているように見えます

私も困難な案件があると「父に相談しよう」と
一瞬思ってから正気に戻ることが時々あります
まだ父は私の中に宿っていると実感し心が暖かくなる瞬間です

父は末期の癌でしたので
限られた時間でしたが、終末期の治療を受ける中
看病等をやり切ったという思いから
死を覚悟する時間を持つことができました

葬儀も関係各所のご協力とスタッフの協力により
悔いを残すことなく見送りができましたことは
母や私、親族やスタッフにとっても
その後の人生に大きな力を与えていただいたと
実感しております

                父の葬儀はこちらをクリック

私のように覚悟や準備ができていない中で
大切な人をお送りする方もおられるでしょう

愛する人の死を受け入れることができず
我々のことを敵視するような方も
いらっしゃるかもしれません

突然の死の場合は
只々、そっとしておいてほしい
時間がほしい、誰とも話したくないなど
感情を言葉に表すことは難しいと思います

逆縁の場合は、なおさらでしょう
我々ができることは、ほんの少しです

限られた時間の中でお客様の潜在的な想いを形にしてゆくこと
想いを実現するために
思慕をしっかりと受け止めて提案してゆくこと
それが我々にはとても必要な能力であると
実感いたしております

人を送るという生業を
“道”の域にまで高めてまいります

本年も
かけがえのない大切な人
100人いれば100通りのお見送りを
一歩一歩着実に目指してまいります

2023新春
文責:井口朗